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キングコングの逆襲 (昭和42年・1967)

キングコングの逆襲キングコングの逆襲
宝田明 本多猪四郎 浜美枝
東宝 2004-01-30

北極、南海、そして日本へ上陸か?怒り狂う三大怪獣、世紀の大決闘!!
キングコング危うし!電子怪獣 メカニ・コング、原始怪獣 ゴロザウルス登場!!

 東宝創立35周年記念として製作された、監督・本多猪四郎&特技監督・円谷英二&音楽・伊福部昭の黄金トリオによる日米合作の特撮超大作映画。天本英世扮するドクター・フーと、浜美枝演じるマダム・ピラニアの悪役キャラクターが光る、無国籍風スパイ活劇。


キングコングの逆襲_メカニコング・キングコング・ゴロザウルス 東宝版キングコングとしては『キングコング対ゴジラ』(昭和37年)に続く2作目。『対ゴジラ』製作時に取得したキングコングの版権切れを前に、企画のみに終わった『ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ』(後にキングコングをゴジラに置き換えて『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』として製作)を経て、企画変更後『キングコングの逆襲』として製作された作品です。
 本作品でも本家『キングコング』から続くお約束の"コングの女性への恋心"が物語のキーとして取り入れられていますが、5年前のキングコング東宝特撮出演1作目『キングコング対ゴジラ』(1962年)でコングの憧れの対象となり、コングに捕らえられたヒロインを演じた浜美枝が(世界観は違いますが)本作ではコングと敵対する"マダム・ピラニア"としてコングの憧れの女性を誘拐する側に回っているのは、浜美枝がキャリアを重ねたことによる女優としてポジションの変化、芸風の幅の広がりが感じられて興味深い。また、憧れの女性を手に逃げ回るキングコング(本家ではエンパイア・ステート・ビルに登り、東宝版『対ゴジラ』では国会議事堂へ)のイメージとは逆に本作品ではスーザンを手に東京タワーに登ったメカニコングをキングコングが追う、という設定になっています。

マダム・ピラニア(浜美枝) マダム・ピラニア役には当初"007/ジェームズ・ボンド・シリーズ"『007は二度死ぬ』(1967年)で浜美枝と共にボンド・ガールになった若林映子がキャスティングされていたようです。若林映子のマダム・ピラニアも魅力的ではなかったかと思われますが、悪女ながらキュートで、実は祖国に望郷の念を寄せる心優しき女性であるマダム・ピラニア役としては浜美枝の方がイメージ的によりハマリ役で、このキャスティングの変更は正解だったのではないかと思います。(二人とも『キングコング対ゴジラ』にも出演しています。)
 また、もう一人の敵役"ドクター・フー"の自信満々に自らの大物振りをアピールするものの、実は詰めが甘く、結局は土壇場で失敗してしまうという不気味ながらもコミカルという特異なキャラクターを天本英世が味のある演技で上手く演じており、本作『キングコングの逆襲』を一段と娯楽性の高い作品にするのに貢献しています。

 映画のクライマックスは東京タワーでのスーザンを巡るキングコングとメカニコングの攻防。怪獣特撮映画には頻繁に登場する東京タワーですが、通常は怪獣の巨大さを東京タワーとの対比でアピールする見せ方が多いのに較べ、本作ではキングコングが他の怪獣映画に比べて身長を低く設定していることもあり、東京タワーを巨大なジャングル・ジム的な使い方でキングコングとメカニコングの戦いの場として設定しているのが非常に面白いところです。スーザンを掴んだまま東京タワーを登って行くメカニコングと争いながら追うキングコングは徐々にスリリングな高所サスペンス的な演出へと繋がっていきます。

 ちなみに本作品は「三大怪獣、世紀の大決闘」と銘打たれていますが、実際にはゴロザウルスは映画前半、国連科学調査隊とキングコングの初遭遇時にスーザン達を襲うゴロザウルスとキングコングが闘うというシチュエーションで登場するのみです。
 また、ドクター・フーが採掘作業用ロボットとして開発し、劇中でキングコングと対決することになる"メカニコング"のロボットの怪獣というアイディアは、後に東宝特撮怪獣の重要キャラクターとなる"メカゴジラ"の原点でもあります。


ドクター・フー(天本英世)&マダム・ピラニア[キングコングの逆襲 - ストーリー]
 国際的な犯罪組織のボスであり天才科学者のドクター・フー(天本英世)は、某国の依頼により北極の地底に眠る核兵器製造に必要なエレメントXを採掘するため伝説の怪獣"キングコング"をモデルにした採掘作業用ロボット"メカニコング"を造るが、採掘作業中に発生した強力な磁力によりメカニコングのコントロールが失われて採掘作業は中断を余儀なくされる。
 そこでドクター・フーと某国の女エージェント・マダム・ピラニア(浜美枝)はモンド島に生息する本物のキングコングを誘拐して催眠術によってメカニコングの代わりに作業させることを思いつく。ドクター・フーはモンド島でキングコングに遭遇した国連科学調査隊のカール・ネルソン司令官(ローズ・リーズン)、野村次郎一尉(宝田明)、スーザン・ワトソン(リンダ・ミラー)の誘拐を部下に指示する。遭遇時にキングコングが恋をしたスーザンならキングコングを思い通りに操れる、と考えたのだった。
 思惑通り催涙ガスで眠らせたキングコングを北極に運んだドクター・フーは、催眠術を掛けたキングコングを採掘口に向かわせるが放射能の影響による強力な光を浴び、キングコングの催眠は解けてしまい、またしても採掘計画は失敗に終わる。キングコングは操縦装置を破壊し海へと逃走、捕獲の為にメカニコングが後を追う。北極からモンド島へ向かうキングコングであったが、一気に泳ぎきることも出来ず、一旦東京に上陸。追うメカニコングも続いて東京に上陸し、遂にキングコングとメカニコングは対決の時を迎えるのであった。。。。


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製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本多猪四郎
特技監督・・・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・馬淵薫
音楽・・・・・・・・・・・伊福部昭

キングコング・・・・・・・中島春雄

カール・ネルソン司令官・・ローズ・リーズン(田口計)
野村次郎一尉・・・・・・・宝田明
スーザン・ワトソン・・・・リンダ・ミラー(山東昭子)
マダム・ピラニヤ・・・・・浜美枝
ドクター・フー・・・・・・天本英世
モンド島の老人・・・・・・沢村いき雄
フーの助手A・・・・・・・堺左千夫
フーの助手B・・・・・・・田島義文
フーの助手C・・・・・・・草川直也
フーの助手D・・・・・・・桐野洋雄
フーの手下A・・・・・・・黒部進
フーの手下B・・・・・・・伊吹徹
フーの手下C・・・・・・・鈴木和夫
国連新聞記者・・・・・・・アンドリュー・ヒューズ
   〃     ・・・・・・・アル・クレーマー
警部本部長・・・・・・・・北龍二

キングコング対ゴロザウルス

(2007/06/19)

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ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 (昭和45年・1970)

ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦 ! 南海の大怪獣ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦 ! 南海の大怪獣
久保明 本多猪四郎 小川英
東宝 2005-06-24

 東宝が特撮怪獣映画の原点回帰を狙って製作した意欲作。カミナリイカをベースにしたゲゾラ、カルイシガニがルーツのガニメ、マタマタガメをデフォルメしたカメーバ。実在の生物をモデルにした怪獣達のリアリティのある操演が見事!円谷英二の名がクレジットされた最後の作品です。


ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣[ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 - ストーリー]
 セルジオ島に不時着した木星探査用ロケット・ヘリオス7号には地球征服をたくらむアメーバ状の宇宙生物が潜んでいた。宇宙生物はセルジオ島の生物に憑依し巨大化、"ゲゾラ"となって島を襲撃する。カメラマンの工藤(久保明)は生物学者の(土屋嘉男)、島の開発会社社員アヤ子(高橋厚子)、そして正体を隠した産業スパイの小畑(佐原健二)らと共にセルジオ島近辺で目撃された謎の巨大生物の正体を確かめるため島へ向かう。人間の意識までをもコントロールしてしまう宇宙生物に対し、宮は、"ゲゾラ"が火に弱いことを発見してゲゾラを倒すが、死んだゲゾラから抜け出した宇宙生物は、次に亀や蟹に取り付き怪獣化、"ガニメ"、"カメーバ"となり人々を襲う。コウモリの出す超音波で怪獣たちを操っていた宇宙生物のコントロールを妨害することが出来ることをつきとめた工藤達は、島民と共に宇宙生物への必死の反撃を開始する。。。。


決戦!南海の大怪獣 ポスター.jpgスタッフ&キャスト
製作・・・・・・・・・・・・田中友幸、田中文雄
監督・・・・・・・・・・・・本多猪四郎
特技監修・・・・・・・・円谷英二
特技監督・・・・・・・・有川貞昌
脚本・・・・・・・・・・・・小川英
音楽・・・・・・・・・・・・伊福部昭

ゲゾラ・・・・・・・・・・・・中島春雄

工藤太郎・・・・・・・・・久保明
星野アヤ子・・・・・・・高橋厚子
宮恭一・・・・・・・・・・・土屋嘉男
小畑誠・・・・・・・・・・・佐原健二
島の若者・リコ・・・・・佐藤宜丈
その恋人・サキ・・・・・小林夕岐子
祈祷師・オンボ・・・・・中村哲
調査技師・横山・・・・・当銀長太郎
調査技師・佐倉・・・・・大前亘
週刊トピックス編集長・・・・・堺左千夫
アジア開発宣伝部長・・・・・藤木悠


(2006/02/05)

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怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス (昭和47年・1972)

怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス
犬塚弘 飯島敏宏 三波伸介
東宝 2005-09-30

愉快な怪獣大集合!ガンバレ、ぼくらのダイゴロウ!?

 円谷プロ創立10周年記念作品。原潜事故でダイゴロウの母は東京湾に上陸するが、赤ん坊の"ダイゴロウ"を残して自衛隊の攻撃によって命を落とす。残されたハラペコ怪獣"ダイゴロウ"の為に発明おじさん(犬塚弘)と子供達は資金を集めるが、ダイゴロウの成長を恐れた政府は成長停止薬アンチグロウをダイゴロウに使用することを決定。しかし、そんな時、大気汚染により隕石が変化した凶暴な宇宙怪獣"ゴリアス"が地球に来襲した。。。。

怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス.jpg 怪獣と人間の心温まる交流を描いた低学年向け怪獣ファンタジー映画ですが、映画の多くの部分を発明おじさん・犬塚弘(クレージーキャッツ)の発明が巻き起こすドタバタ劇と三波伸介演じる熊五郎の人情劇コメディーで占められており、しかもそのギャグがあまりにも寒いという、違った意味で笑える映画です。これは犬塚弘、三波伸介の問題ではなく、子供向けを意識したものの子供のレベルを見誤り、子供ですら笑えないレベルになってしまった台本が悪すぎたのではないかと思われます。


スタッフ&キャスト
製作・・・・・・・・・・・・円谷一
監督・・・・・・・・・・・・飯島敏宏
脚本・・・・・・・・・・・・千束北男
特殊技術・・・・・・・・大木 淳、中野 稔
音楽・・・・・・・・・・・・冬木透

発明おじさん・・・・・・犬塚 弘
熊五郎・・・・・・・・・・・三波伸介
うめ子(熊五郎の妻) ・・・・瞳麗子
八五郎・・・・・・・・・・・三角八郎
太郎・・・・・・・・・・・・・矢崎知紀
斉藤(ダイゴロウ飼育係)・・・小坂一也
鈴木(環境衛生省職員)・・・小林昭二
獣医・・・・・・・・・・・・・浜村純


(2006/02/26)

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