空の大怪獣ラドン (昭和31年・1956)
![]() | 空の大怪獣 ラドン [DVD] 黒沼健 東宝 2007-01-26 |
謎の大ヤゴの蠢き!空飛ぶ戦艦の襲来!火口より生まれし地球を蹂躙する紅蓮の怪鳥の影。空飛ぶラドンの席捲に九州全土は壊滅する!総天然色。マッハのスペクタクル!
東宝初のカラー特撮怪獣映画。『ゴジラ』の東京、『ゴジラの逆襲』の大阪に続き、ラドンが福岡を襲撃。前半部分は阿蘇山近くの炭鉱で起こる連続殺人事件を中心としたサスペンス・タッチ。第1作のゴジラと同様、奇怪な事件やラドンの形跡を残しながらも前半部分ではラドンの全貌を明らかにせず、未知なる生物への恐怖感を煽る、という手法を使っています。(後の「ジョーズ」などもこの手法の影響を受けています。)
ラスト・シーンはラドンの操演用のワイヤーが切れたことが偶然にも演出上の高い効果となっており、観客が人間側よりも怪獣に感情移入してしまうという怪獣映画史上屈指の名場面。また、スピーディーに飛び回る飛行怪獣ラドンの派手な都市破壊シーンは精巧な都市のミニチュアとともに映画の大きな魅力となり、この後の東宝特撮怪獣映画の破壊スペクタクルをハイライト・シーンとするパターンを作った作品でもあります。
[空の大怪獣ラドン - ストーリー]
九州、阿蘇山近くの炭坑内で謎の連続殺人事件が発生する。被害者の坑夫はいずれも鋭い刃物で切り裂かれたような傷跡を残していた。まもなく炭坑町に巨大なヤゴのような生物が現れ、炭坑内の連続殺人事件の犯人は2億年前の古代トンボ・メガヌロンの幼虫であると判明する。メガヌロンを追って警察官と共に炭坑技師の河村(佐原健二)は炭坑内に入るが落盤のため炭坑内に閉じ込められる。その後、河村は地震による陥没後から救出されるが、何らかの強いショックを受け記憶喪失になっていた。
その頃、航空司令部に国籍不明機が超音速で福岡に向かっているとの報告が入り、その後アジア各地でも巨大な未確認飛行物体が目撃される。河村は小鳥の卵を見て炭坑内での記憶を取り戻したが、河村が炭坑内で見たものは翼手竜”ラドン"が孵化し、メガヌロンをついばむ姿だった。ラドンの誕生には度重なる原水爆実験が影響を与えたのではないかと推測された。ラドンは巨大な翼から発する衝撃波であらゆるものを破壊しながら各地を荒らし、遂に福岡の街に降り立った。。。。
【スタッフ&キャスト】
制作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・本多猪四郎
原作・・・・・・・・・・・黒沼健
脚色・・・・・・・・・・・村田武雄、木村武
特技監督・・・・・・・円谷英二
音楽・・・・・・・・・・・伊福部昭
ラドン・・・・・・・・・・中島春雄
河村繁・・・・・・・・・佐原健二
生物学者 柏木久一郎・・・・・平田昭彦
井関・・・・・・・・・・・田島義文
キヨ・・・・・・・・・・・白川由美
西村警部・・・・・・・小堀明夫
南教授・・・・・・・・・村上冬樹
葉山・・・・・・・・・・・松尾文人
須田・・・・・・・・・・・草間璋夫
大崎・・・・・・・・・・・山田巳之助
水上博士・・・・・・・高木清
航空自衛隊司令・・・・・三原秀夫
航空自衛隊幕僚 武内・・・・・津田光男
警察署長・・・・・・・千葉一郎
(2006/08/12)
![]() | 【東宝特撮Blu-rayセレクション】 空の大怪獣 ラドン 東宝 2009-09-18 |
- by axis_009
comments
こんにちは!
>怪獣映画史上屈指の名場面
ホントに、そう思います。
てか、偶然に切れたんですか?? おもしろ~い!
白川さんの涙が、印象的でした、、、
前半の殺人事件を中心としたサスペンスから、メガヌロンの登場で一気に怪獣映画へ。ストーリーもよく出来ていて面白い映画だと思います。今となっては特撮も古いし、ゴジラ映画と違ってなかなか特撮映画ファン以外は見る機会のない映画なんでしょうけど、一般の映画ファンにもお勧めできる怪獣映画の1つですね。