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電送人間 (昭和35年・1960)

電送人間電送人間
関沢新一 福田純 鶴田浩二
東宝 2005-05-27

科学が生む悪魔、怪電波に乗って計画犯罪遂行!
完全不在証明の予告殺人!

 水、電気、ガスと続く"怪奇・変身人間シリーズ"第2弾であり、ゴジラ映画でもお馴染みの福田純監督の2作目の監督作品。
 前作『美女と液体人間』(昭和33年・1958)、次作『ガス人間第一号』(昭和35年・1960)での、"人間ではなくなってしまった者の悲哀と迫り来る変身人間の恐怖"を描いた作風とは違い、本作『電送人間』は"電送装置"という機械を使った"人間の復讐ドラマ"として描かれており、特にアクション・シーンに重点を置いて制作されています。また、シリーズ中で最も特撮の映画における役割が希薄、特撮は電送人間というテーマで映画を作る上で必要な最低限のシーンにのみ使われているというのも大きな特徴です。


電送人間_中丸忠雄 映画の評価としては、ストーリーがあまりにも単純であり、大きな起伏もない上にご都合主義的な展開、復讐に燃える電送人間の怒りばかりがクローズ・アップされるだけで人間ドラマとしても陳腐。特撮シーンが最低限に抑えられているため、特撮映画というジャンルとしても中途半端であり、変身人間シリーズの中で最も評価が低く、一般的な知名度も低い作品です。ヒットした『美女と液体人間』の次作として、主演にスター俳優・鶴田浩二をキャスティングしながら、変身人間シリーズの他の2作品に比べて、何故これほどまでに練りこみの甘い、安易な作品になってしまったのか、鶴田浩二のキャラに全く合っていない新聞記者・桐岡役という適当過ぎるとも思える配役と合わせて疑問の残る作品。(どちらかと言えば桐岡役は佐原健二の役どころか?)
 しかし、アクション演出が得意な福田純監督ならではの"アクション・シーン"、特撮とアニメーションを使用した電送シーンにおける"電送人間の特撮描写"、復讐鬼と化した電送人間・須藤を演じた"中丸忠雄の演技"などの見どころもあり、個人的には変身人間シリーズの佳作と言ったところではないかと思います。特に端正な顔立ちながら常に無表情(顔の傷のメイクアップ用のゴムを貼り付けているため表情が付け難かったということもあるようです)で、超人的な体力の持ち主であるとともに冷酷で残忍な粗暴な男として描かれ、電送人間の不気味感を一層煽る中丸忠雄の演技は特筆ものです。

人生劇場 飛車角 尚、本作出演後、鶴田浩二は専属契約をしていた東宝から東映に移籍しますが、東宝の社風と合わなかったことに加え、『電送人間』に出演させられたことでプライドを傷つけられたことが大きな原因と言われています。しかし、東映に移籍した1960年以降、陰のある甘いマスクの青春スターというポジションからの脱皮に成功。東映への移籍は鶴田浩二のキャリアにおいて重要なターニング・ポイントになっており、その後東映において1963年の『人生劇場 飛車角』を始めとし、"人生劇場シリーズ"、"博徒シリーズ"、名作『明治侠客伝 三代目襲名』など、1970年代まで続くことになる"東映・任侠映画ブーム"を高倉健と共に支えた、名実共に日本映画界のトップスターとなっています。

B000EMH5OS明治侠客伝 三代目襲名
鶴田浩二 藤純子 津川雅彦
東映ビデオ 2006-04-21

[電送人間 - ストーリー]
 遊園地のお化け屋敷で銃剣による殺傷事件が発生。犯人が現場から逃げた形跡はなく、状況は密室での殺人だった。事件現場には被害者への呼び出しの手紙が落ちており、被害者の手には旧日本陸軍の認識票が握られていた。奇怪な密室殺人事件に興味を持った新聞記者の桐岡勝(鶴田浩二)は友人の警視庁・小林警部(平田昭彦)と共に捜査に乗り出した。
 その頃、同じく認識票を送られた3人の男、大西(河津清三郎)、隆昌元(田島義文)、(境左千夫)が恐怖に怯えながら用心棒に守られた密室の中で、かつて自分達が戦友に行った残虐な事件について回顧していた。認識票は過去に4人が葬った男から男達への殺人予告だった。
 14年前の敗戦の日、終戦の混乱に紛れて金塊を横領しようとした4人の男達は、それに反対した須藤兵長(中丸忠雄)、そして軍から命じられた研究資料の隠匿と横領の口封じのために仁木博士(佐々木孝丸)を洞窟に生け埋めにしていたのだった。
 そして第2の殺人事件発生。小林警部らが追い詰めた犯人が逃げ込んだ倉庫が突然爆発し、焼け爛れた現場から不思議な機械の残骸が発見される。殺人現場に残された超伝導素子・クライオトロンに着目した桐岡は、クライオトロンが極低温でないと活動しないこと、謎の機械には冷却装置が取り付けられていたことから、やがて中条昭子(白川由美)が勤める精機会社に大量の冷却装置を発注した中本伍郎という男の存在に辿り着くのだった。。。。


電送人間 ポスタースタッフ&キャスト
製作・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・福田純
特技監督・・・・・・・円谷英二
脚本・・・・・・・・・・・関沢新一
音楽・・・・・・・・・・・池野成

桐岡勝・・・・・・・・・・・鶴田浩二
小林警部・・・・・・・・・平田昭彦
中条昭子・・・・・・・・・白川由美
須藤兵長(中本伍郎)・・中丸忠雄
岡崎捜査主任・・・・・土屋嘉男
大西・・・・・・・・・・・・・河津清三郎
隆昌元・・・・・・・・・・・田島義文
滝・・・・・・・・・・・・・・・堺左千夫
仁木博士・・・・・・・・・佐々木孝丸
三浦博士・・・・・・・・・村上冬樹
丸根刑事・・・・・・・・・山本廉
本田次席・・・・・・・・・佐田豊
志村・・・・・・・・・・・・・松尾文人
呼びこみの親父・・・・沢村いき雄
警視庁部長・・・・・・・向井淳一郎
塚本・・・・・・・・・・・・・大友伸
見物客・・・・・・・・・・・上村幸之
源三・・・・・・・・・・・・・瀬良明
音吉・・・・・・・・・・・・・大村千吉
大野・・・・・・・・・・・・・中山豊
給仕・・・・・・・・・・・・・西條康彦
大野・・・・・・・・・・・・・中山豊
多摩川園園長・・・・土屋詩朗
海南貿易社員・・・・天本英世、桐野洋雄、広瀬正一
スリラーショウの客・・児玉清、上村幸之、熊谷二良、記平佳枝


(2007/09/25)

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60式どこでもドア from オタクイーンの「恋するネヴュラ」

「テレビが面白くない時、見たくなる映画」ってありませんか?例えばお仕事が終わって

映画評「電送人間」 from プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

☆☆(4点/10点満点中) 1960年日本映画 監督・福田純 ネタバレあり 東宝特撮映画シリーズはもうちょっと続きます。これも1991年の映画鑑賞メモより。 ------ これはかなり面白い。 かつての陸軍軍人が次々と銃剣で殺される事件が発生、五里霧中の警察を尻目に科学部担当記者の鶴田浩二が物質の電送を根拠に犯人の中丸忠雄を追い詰めていく。

『電送人間』(1960)走査線を走らせることで生まれる不思議な現実感。 from 良い映画を褒める会。

沢村いき雄がいきなり良い味を出して演じるのがまずは嬉しい東宝怪奇人間シリーズの第二作目となるのが『電送人間』です。彼が演じていたのは遊園地に必ずあるお化け屋敷の親方でしたが、この劇団にもし堺左千夫、佐田豊、大村千吉らが入っていればさらに大笑いしたかもしれません。

電送人間 07105 from 猫姫じゃ

電送人間 1960年   福田純 監督  円谷英二 特技監督  田中友幸 制作  池野成 音楽 東宝スコープ &パースペクタ・ステレオフォニック・サウンド 鶴田浩二 白川由美 平田昭彦 中丸忠雄 土屋嘉男 河津清三郎 今作でも、白川由美さんのシミーズ(?)姿、ちらっと見れますが、「美女と」と言うほどには、活躍しません。 「おいちゃん」松村達雄さん、ちょい役。

電送人間~鶴田浩二×平田昭彦×土屋嘉男×中丸忠雄 from シネマでキッチュ

池部良さんにはまったのがきっかけで、どうしてここまで来てしまったのか。。 いやはや。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 「電送人間」(1960年、東宝)...

comments

お化け屋敷、妖しい軍隊コスプレ・キャバレー「大本営」、犯人のアジトの牧場など、いろいろな場所が登場して詰め込みすぎの感もあり、またそれが映画の展開に好影響を与えて入れば良いのですが、ここではテンポを阻害してしまっており、映像的にも全体的に統一感にかけます。「美女と液体人間」や「ガス人間第一号」のような悲壮感も無く、鶴田浩二と白川由美の恋愛模様もなんとなく中途半端。電送装置と電送場所にあらかじめ受信装置を設置しておかなければならないという設定も、上手く使えば面白い展開になったかもしれない可能性があったのに、生かし切れていないのが残念。まぁ、この映画があったから次作「ガス人間第一号」が名作になったのかもしれない、と考えれば…。
 走査線が走り放電する電送先での電送人間の電気的な特撮演出はなかなか良かったです。

  • hajime
  • 2007年10月02日 00:07


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電送人間 (昭和35年・1960)
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