メカゴジラの逆襲 (昭和50年・1975)
![]() | メカゴジラの逆襲 藍とも子 佐々木勝彦 大門正明 東宝 2008-03-28 |
さらに凶暴、さらに強力、メカゴジラが蘇った!ふたたび挑む白銀のゴジラ!
ゴジラ誕生20周年記念作品として製作された『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)の続編。前作で絶大な人気を獲得した"メカゴジラ"をメインに製作されており、映画の冒頭から前作でハイライト・シーンとなったメカゴジラの映像が盛り込まれるなど全面的にメカゴジラをアピール。ポスターにも"メカゴジラシリーズ第2弾"とクレジットされています。
続編にも拘らず本多猪四郎監督と音楽の伊福部昭の黄金コンビが『怪獣総進撃』(1968年)以来となるコンビを組んで製作していることで昭和ゴジラ映画ファンには人気の高い作品。"宇宙人の侵略から地球を守るゴジラを描く"というテーマは前作と同様ですが、メカニカルな"メカゴジラの格好良さ"を前面に押し出したスピード感のある前作に較べると、本作は本多演出ならではの悲劇的な人間ドラマを軸とした"落ち着いたムードのあるSF映画"に仕上がっています。また、本作は昭和ゴジラ・シリーズ最後の作品になると共に、本多猪四郎監督の遺作となりました。
悲劇的要素を含んだ人間ドラマ、というのは本多演出の特色ですが、本作でも学会を追放され人類に復讐を誓う生物学者とサイボーグ化され人間でなくなってしまった娘・桂の悲しみを軸に描かれています。2度のサイボーグ手術により人間らしさを失って行く桂、そしてその桂をサイボーグと知ってからも愛し続ける一之瀬。子供向けの怪獣映画とは思えない悲恋物語を上手くストーリーに取り入れることに成功した女性脚本家・高山由紀子の脚本も見事。
本作の怪獣に愛情を持つ生物学者(真船博士)とその娘(真船桂)という設定は、第1作『ゴジラ』(1954年)での山根博士(志村喬)と恵美子(河内桃子)という関係を彷彿させ、偉大なる第1作へのオマージュとも言えます。また、第1作でマッド・サイエンティスト芹沢博士を演じた平田昭彦が昭和ゴジラ・シリーズ最後の作品でも孤高のマッド・サイエンティスト真船博士を演じているのも興味深いところです。
[メカゴジラの逆襲 - ストーリー]
"メカゴジラ"の残骸を探していた海洋開発研究所の潜水艦が消息を絶ち、ボイスレコーダーには「恐竜が…」という音声が残されていた。一方、母星の最後が近づいた大宇宙ブラックホール第3惑星人のムガール(睦五郎)は再び地球侵略を計画、地球人の協力者として真鍋博士(平田昭彦)を得ていた。真鍋博士は15年前に自分が小笠原で発見した恐竜を自由にコントロールする研究を発表し、その倫理を問われて学会を追放されていた。追放後も学会に恨みを持ち、社会への復讐を誓いながら研究を続けた真鍋博士のコントロール装置は完成に近づいており、そのコントロール装置は修復したメカゴジラをより完成度の高いロボット怪獣へと再生すべく取り入れられる事になっていた。
消息を絶った潜水艦の調査に向かうことになった海洋開発研究所所員の一之瀬明(佐々木勝彦)とインターポールの村越二郎(内田勝正)は、かつて恐竜生存説を唱えていた真鍋博士を訪ねるが、娘の真船桂(藍とも子)に、博士は亡くなった、と偽られ追い返されてしまう。その後再会した一之瀬と桂は互いに魅かれるものを感じ始めるようになるが、桂は実験中の事故によって大怪我を負い、ブラックホール第3惑星人によりサイボーグ化されていたのだった。
やがて完成した恐竜コントロール装置で操られた"チタノザウルス"が一之瀬達が乗る調査船を襲うが、音響測深機の発する超音波によりチタノザウルスのコントロールが乱れた事から恐竜対策本部は超音波発生装置に開発に着手する。しかし、一之瀬と会った桂から超音波発生装置の存在を聞いた真鍋博士は超音波発生装置を破壊させ、再びチタノザウルスを出動、横須賀に上陸させた。そこへ地球の危機を察したのか突如"ゴジラ"が現れ、2頭の怪獣の激しい戦いが始まった。
ゴジラとチタノザウルスの戦いの最中、その混乱に巻き込まれた桂が重傷を負い、チタノザウルスによる地球攻撃は中断、チタノザウルスは海への帰っていくが、ブラックホール第3惑星人のムガールは桂に"メカゴジラ"のコントロール装置を組み込むことを条件に桂の命を助ける。完全復活を遂げたメカゴジラはチタノザウルスと共に再び横須賀に上陸。さらに凶暴に、そして、さらに強力になって蘇ったメカゴジラの宿敵ゴジラへのリターン・マッチが始まった。。。。
【スタッフ&キャスト】
製作・・・・・・・・・・・・田中友幸
監督・・・・・・・・・・・・本多猪四郎
特技監督・・・・・・・・中野昭慶
脚本・・・・・・・・・・・・高山由紀子
音楽・・・・・・・・・・・・伊福部昭
ゴジラ・・・・・・・・・・・・河合徹
メカゴジラ・・・・・・・・・・森一成
チタノサウルス・・・・・・二家本辰巳
一之瀬明・・・・・・・・・・佐々木勝彦
真船桂・・・・・・・・・・・・藍とも子
真船博士・・・・・・・・・・平田昭彦
村越二郎・・・・・・・・・・内田勝正
山本ルリ・・・・・・・・・・麻里とも恵
ムガール隊長・・・・・・睦五郎
津田・・・・・・・・・・・・・・伊吹徹
防衛隊司令官・・・・・・・佐原健二
(2006/05/11)
![]() | ゴジラ DVDコレクションIII(6枚組) 山内明 佐々木勝彦 大門正明 東宝 2008-03-28 ■ゴジラ対ヘドラ ■地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン ■ゴジラ対メガロ ■ゴジラ対メカゴジラ ■メカゴジラの逆襲 ■未公開映像集 |
- by axis_009












comments
メカゴジラものだと「対メカゴジラ」よりこちらの方が好きでした。でも、長い間見ていないから今見ると印象が違うかもしれません。子供心にちょっと大人っぽい感じがしました。(笑)
次にゴジラが復活するまでの8年間(9年?)は長かったです。僕がメカゴジラシリーズでゴジラ・ファンになったとたん終わっちゃいましたから。。。。
本多監督の演出は人間ドラマに重点がおかれることが多いですね。そこが子供向け映画のなかで光ってる部分では無いかと思います。
昨年、Yahoo!の企画で無料配信されていた「ガメラ」シリーズを何作か見直しましたが、子供の頃は気付かなかったけど、ゴジラ映画とはお金の掛けかたが違いますね。ゴジラも昭和シリーズ後期は映像の使い回しなども多くて低予算という感じでしたが、ガメラは。。。。比較にならないぐらい低予算だったんですね。(^^;
今になって見直して楽しめたのは第1作ガメラ、ガメラ対ギャオスぐらいでした。
>Keithさん、u-sakuさん
記事でも書いていますが、怪獣映画としてメカゴジラのメカ的な格好良さは「対メカゴジラ」、本多演出で人間ドラマに重点を置いた「逆襲」、という感じですね。子供向け映画として考えるなら「対メカゴジラ」の方が子供受けが良いかもしれませんね。「逆襲」は作品の質以前に本多監督作品であること自体が大きな売りになっているような気がします。
>>Yahoo!の企画で無料配信されていた「ガメラ」シリーズ
去年の春頃に配信していたやつですね。実は私は知らなくて見逃してしまいました。^^;
(悔しいのでボックス・セットの「Z計画」を買ってしまいました。)
ガメラ・シリーズの記事もいくつか書いているので、良かったらそちらのほうも見てくださいね。